契約書の構成
ここでは,契約書の一般的な構成とその具体例について説明いたします。
構成要素
契約書は,①表題(契約書のタイトル),②前文(当事者や契約対象の表示など),③本文(具体的な契約内容),④後文(締めくくりの文言,契約書の作成数など),⑤契約書作成日,⑥当事者の署名押印ないし記名押印といった構成をとることが一般的です。
③が契約の実質的な内容となり,契約目的,条件や期限,解除・損害賠償,費用負担,合意管轄といった事項を定めます。
契約書の具体例
不動産売買契約書(※①表題)
売主○○○○(以下,「甲」という。)と買主○○○○(以下「乙」という)は,別紙物件目録記載の物件(以下,「本物件」という。)につき,下記のとおり,不動産売買契約(以下「本契約」という)を締結する(※②前文)。
(※以下③本文)
第1条(目的物及び売買価格)
甲は,本物件を金○円で乙に売り渡し,乙は,これを買い受ける。
中略
第20条(協議条項)
甲及び乙は,本契約の定めのない事項及び本契約各条項の解釈につき疑義が生じた場合,本契約の趣旨に従い,両者誠実に協議のうえ,解決する。
本契約の成立を証するため,本契約書2通を作成し,各自署名押印のうえ,各1通を保有する(※④後文)。
令和○年○月〇日(※⑤契約書作成日)
(※以下,⑥当事者の署名押印)
甲 ○○○○ 印
乙 ○○○○ 印
執筆
福島県弁護士会(会津若松支部)所属
葵綜合法律事務所 弁護士 新田 周作